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経営事項審査(経審)とは? – 公共工事を受注するために必要な手続きと流れ

官公庁や自治体から発注される公共工事を受注したい建設業者にとって、経営事項審査(経審)の受審は避けて通れない手続きです。経審を受けていなければ、公共工事の入札に参加することができません。この記事では、経審の目的・内容・手続きの流れを分かりやすく解説します。

経営事項審査(経審)とは

経営事項審査とは、建設業法第27条の23に基づき、公共工事を直接受注しようとする建設業者が必ず受けなければならない審査制度です。国や自治体が発注する公共工事では、入札参加資格を審査するにあたって、建設業者の経営規模・経営状況・技術力・社会性などを客観的に評価した「総合評定値(P点)」が使われます。P点が高いほど、より大きな金額・難易度の工事の入札に参加できる可能性が広がります。

審査で評価される4つの要素

経審では、次の4つの要素が数値化され、総合評定値(P点)として算出されます。

  • X1(工事種類別年間平均完成工事高):直近2年または3年の完成工事高の平均。受注した工事の実績が直接点数に影響します。
  • X2(自己資本額・利払前税引前償却前利益):財務の健全性を示す指標。自己資本が厚いほど点数が上がります。
  • Z(技術力):在籍する技術者(1級・2級施工管理技士、建築士など)の人数や資格レベルによって評価されます。
  • W(社会性等):建設業退職金共済への加入、防災協定の締結、ISO取得状況、労働福祉の状況(法定外労災など)などが評価されます。なお、健康保険・厚生年金・雇用保険への加入は令和8年7月よりP点の評価項目から削除されました。

経審受審の流れ

経審を受けるには、事前にいくつかの準備と手続きが必要です。大まかな流れは以下の通りです。

  • 決算の確定と財務諸表の準備(事業年度終了後に行う)
  • 工事経歴書・完成工事高の集計
  • 技術者一覧の整備(資格・常勤確認)
  • 経営状況分析機関への申請(Y点の算出)
  • 許可行政庁(都道府県または国土交通大臣)への経審申請
  • 結果通知書(審査結果通知書)の受領

審査結果の有効期間は審査基準日(決算日)から1年7ヶ月です。公共工事入札参加資格の更新に間に合うよう、毎年決算後速やかに手続きを進める必要があります。

P点を上げるためにできること

経審のP点を向上させるためには、継続的な取り組みが必要です。

  • 技術者の資格取得を支援し、1級施工管理技士・1級建築士などの在籍数を増やす
  • 完成工事高の増加に向けて継続的に受注を確保する
  • 自己資本を充実させ、財務体質を強化する
  • 建設業退職金共済制度への加入・履行証明を取得する(W点に影響)

まとめ

経営事項審査(経審)は、公共工事受注を目指す建設業者にとって毎年欠かせない手続きです。P点は一朝一夕には上がらないため、技術者の資格取得・完成工事高の確保・財務体質の強化・建設業退職金共済への加入といった取り組みを計画的に積み重ねることが重要です。手続きは複雑で期限も厳格なため、初めて受審する場合や書類の準備に不安がある場合は、建設業許可に詳しい行政書士へのご相談をおすすめします。